わたしのその演出によって、輩らがこちらを見た。

「キモイ。探るな! 脳漿を垂らしながらここを確かめるんじゃない!!」

 その後の記憶は途切れ途切れです。今日確かなのは、父さんの運転するモデルの後部席に座って、いつも通っているマインド科へ常にとは違う早い時間帯に出向くというタイミング。

 どうも自分は勉強を早退させられたらしき。

 ぼんやりとやる。わたしの頭はぼんやりとしているというのに、モデルの窓から感じる空の青は鮮明で目映い。なんでこれ程違うんだろう。わたしの内と外は、どうこれ程離れてしまったんだろうか。

 マインド科にたどり着くと、ラウンジに自分とおんなじ勉強のセーラー服を着た少女が座っていた。下向き手加減の顔が長い髪に覆われていて見えない。両手で何かちっちゃなものをいじくっておる。隣席には女性らしい奴が座っている。

 受付から言い方を呼ばれてふかふかと立ち上がった旦那を見た場合「あ!」と思った。話したことはないけどおんなじ範疇の輩です。

 こういう時に「え! まじ!? ここに通ってるんだ? 自分と同一じゃん」なんて話し掛けることができたら、自分もまともな10代みたくお周りなんてものができるのかもしれない。

 でも自分にはそれを講じる気が起きない。

 気づかれないように後述を向こうとしたその時、受付を終えた女性と一緒に旦那がくるりと振り返った。

 そして思いがけないことに、自分に向かって旦那は口角をさっと上げて微笑みかけた。

 女性の方は先に行ってしまったが、ゆったりとした調子で歩いてきた旦那は、椅子に座ったわたしの正面で立ち止まり「これ」と言って、何かを自分に醸し出した。duoクレンジングバームは500円で試せれる!?